龍谷大学矯正・保護総合センター｜Q&A

Q & A

※下記の質問事項をクリックしていただくと回答がご覧になれます。

Q. 特別研修講座「矯正・保護課程」って何ですか？: 戦前は、刑務所に収容されている人たちからの相談に宗教的な立場から応える教誨師（きょうかいし）という職業があり、多くの宗教関係者がこの仕事に携わっていました。
戦後は、新憲法の下、政教分離の観点から教誨師は公務員でなくなりましたが、現在でも多くの宗教関係者がボランティアとして教誨活動に携わっています。その中にあって、中心的な役割を果たしてきたのが浄土真宗本願寺派の人たちなのです。このような歴史を踏まえ、１９７７年、法学部が中心となって特別研修講座矯正課程が開設されました。刑務所、少年院、少年鑑別所などで働く矯正職員を目指す学生たちに、実務に即した授業を提供しています。開設当初より、私学振興助成財団（現日本私立学校振興・共済事業団）から、「特色ある教育研究」として評価され助成を受けています。
その後、更生保護関係の科目なども開設し、「矯正・保護課程」と改称しました。
いまでは、学内ばかりではなく、広く社会からも注目されています。

Q. 受講料はいるんですか？: 年間、90分の講義が約8回の1単位科目が770円、約15回の2単位科目が1,540円、約30回の4単位科目が3,090円です（法学部生・社会学部生（※1）・短期大学部生（※2）については、正課科目は無料です）。
毎年9月頃には、刑務所、少年院、少年鑑別所、更生保護施設、児童自立支援施設などの参観や見学が授業に組み込まれています。参観や見学には、別途1,000～2,000円程度の実費負担が必要です。

※1 社会学部は、入学年度および対象科目、ならびに配当年次により取り扱いが異なりますので、各自履修要項で確認してください。
※2 正課科目、「他学部受講」科目を受講する場合のみです。

Q. どんな科目が開設されているんですか？

学舎ごとの開講科目はつぎのとおりです。

深草	矯正概論（４）、矯正教育学（４）、犯罪学（２）、矯正医学（２）、矯正社会学（４）、成人矯正処遇（２）、更生保護概論（４）、矯正心理学（４）、更生保護制度（２）、被害者学（４）
大宮	成人矯正処遇（２）、更生保護概論（４）、保護観察処遇（２）
瀬田	矯正概論A（２）/Ｂ（２）、矯正教育学A（２）/Ｂ（２）、矯正社会学A（２）/Ｂ（２）、矯正心理学A（２）/Ｂ（２）、成人矯正処遇（２）、更生保護概論A（２）/Ｂ（２）、保護観察処遇（２）、更生保護制度（２）、矯正・保護入門（２）

（　）内は単位数を示す

Q. 特別のプログラムはありますか？: 施設参観や法務教官・刑務官試験合格者の講演会を実施しています。
大阪・京都・奈良・和歌山・兵庫を中心にした男子刑務所・女子刑務所・少年刑務所・ＰＦＩ刑務所・少年院・医療少年院・少年鑑別所など矯正施設の参観、更生保護施設や児童自立支援施設の見学などを行っています。
また、矯正や更生保護に関する講演会や法務教官・刑務官試験合格者の体験談を聞く会も開催しています。

Q. 卒業単位にはなるんですか？: 法学部では、深草学舎開講のすべての科目のうち１０科目３２単位まで、卒業要件単位として認定しています。
社会学部では、２０１２年度以降入学の社会学部全学科で瀬田学舎開講の科目が正課科目として卒業要件単位に認定されます。地域福祉学科・臨床福祉学科（２００９年度～２０１１年度入学生）では、「更生保護制度」（１単位）のみ卒業要件単位として認定されます。
短期大学部では、「矯正教育学」（４単位）・「矯正社会学」（４単位）が卒業要件単位として認定されます。また、短期大学部社会福祉学科では「更生保護制度」（２単位）が正課科目として卒業要件単位に含まれます。詳しくは、各学部の履修要項を参照してください。
または、各学部教務課、もしくは矯正・保護総合センター事務部（TEL 075-645-2040　E-mail　kyosei-hogo@ad.ryukoku.ac.jp）まで問い合わせてください。

Q. 受講するとどんなメリットがあるんですか？: 開設科目の中から、１６単位以上取得し、施設参観に２日以上参加した人には、『矯正・保護課程修了証明書』をお渡ししています。

Q. 就職や国家試験に役立ちますか？: 講座開設以来、約１万名以上の人たちが受講してきました。
本講座受講後、矯正や更生保護の分野に進んだ卒業生で、矯正や更生保護の専門家として処遇に携わっている人は、現在２８０名以上にのぼります。

Q. 矯正や更生保護に関係する仕事には、どんな職業があるんですか？: この講座に関連する分野の仕事には、刑務官、法務教官、保護観察官、社会復帰調整官、家庭裁判所調査官などの国家公務員があります。保護司、教誨師、篤志面接委員、ＢＢＳ会員（Big Brothers and Sisters Movement）、更生保護女性会会員などの市民的活動もあります。
このほか、児童自立支援施設専門員になりたいなど子どもたちの教育や福祉に関わる仕事や活動をしてみたいと思っている人たちにも、学ぶところの多いコースです。

Q. 龍谷大学の学生でなくても、受講できるんですか？: 龍谷大学の在学生や卒業生なら誰でも受講できます。
そのほか、問題意識が明確で、矯正や更生保護に真摯な関心のある方については、本学の矯正・保護課程委員会が認めた場合には、受講を認めています。