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Ryukoku Corrections
and Rehabilitation Center(RCRC)

矯正・保護総合センター

センター長よりご挨拶

浜井 浩一  矯正・保護総合センター長(法学部・教授)

2019年4月に矯正・保護総合センター長に就任し3期目となりました。私は、龍谷大学に赴任する前には、法務省に勤務した経験を持ち、少年鑑別所、少年院、少年刑務所、(B指標)刑務所、保護観察所といった矯正・保護の現場を経験し、その経験を土台に教育や研究活動を行ってきました。その意味で、日本で唯一の矯正・保護に特化した大学機関である当センターに対しては特別な思いを持ち、センター長の任に当たっています。

近時、矯正・保護を取り巻く状況はめまぐるしく変化しています。1995年に発生した地下鉄サリン事件以降の厳罰化の推進、それによる刑務所の過剰収容を経て、2007年の監獄法改正、2009年には矯正施設を出所しても居場所のない高齢または障がい者を支援するための地域生活定着促進事業が始まり、2012年、政府は社会における「居場所」と「出番」をキーワードとして再犯防止に取り組むことを宣言しました。そして、2016年12月には「再犯の防止等の推進に関する法律」が成立し、2017年12月には政府の「再犯防止推進計画」が閣議決定され、地方自治体においても再犯防止に向けた取り組みが求められるようになりました。さらに、コロナ禍の2022年4月には18-19歳を特定少年と位置づけ18歳未満の少年とは異なる取り扱いをすることを規定した改正少年法が施行され、同年6月には懲役刑と禁錮刑を一本化した「拘禁刑」の新設を盛り込んだ刑法改正が行われるなど、矯正・保護は大きな転換期を迎えようとしています。

このような状況の中、矯正・保護や再犯防止に関する専門知を有する当センターが果たすべき役割はますます大きくなっています。当センターでは、こうした社会的な要請に応えるためにも、アフターコロナを見据え、オンラインなども活用しつつ、研究活動を一層推進し、教育面においても在学生だけでなく、社会人に対するリカレント教育の充実や、教育や研究における国際的な活動にも力を入れつつ、それらの成果を社会に還元する努力を続けていきたいと考えています。

今後とも、よろしくお願いいたします。