龍谷大学矯正・保護研究センターでは、2002年2月1日、開設を記念して国際シンポジウムを開催した。テーマは、「国際的視点から見た終身刑:死刑代替刑としての終身刑をめぐる諸問題(Life Imprisonment from International Perspectives:An “Alternative” for the Death Penalty?)」である。本書は、このシンポジウムの記録である。パネリストには、ドイツからはフルダ大学教授ハルトムート=ミヒャエル・ヴェーバーさん、イギリスからはプリズン・リフォーム・トラスト事務局長ジュリエット・ライオンさんをお招きし、日本からは、元矯正実務家で、現在、龍谷大学客員教授である長谷川永さんと第二東京弁議士会所属の弁護士で、日本弁護士連合会人権擁護委員会委員でもある小川原優之さんをお招きして、「いま、なぜ、終身刑なのか」というアクチュアルな問題を国際的視点から検討した。